睡眠の質をあげる4つの方法
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睡眠の質をあげる4つの方法
一般的に私たちの人生の三分の一を占めているといわれる「睡眠」。 睡眠には心身の疲労回復だけでなく、成長ホルモンの分泌、免疫機能の増強、記憶の整理・定着など、これ以外にもたくさん重要な役割を担っています。 しかし、そうとは知っていても睡眠は意外と軽視されがちです。つい夜更かしをしてしまったり、休みの日は長く寝すぎたり…。 睡眠が一口にいいと言っても、その質を高めなければ望ましい効果は得られません。 そこで今回は、高校生のみなさんの睡眠の質を高めるために心掛けるべき4つの方法をお伝えします。
レム睡眠とノンレム睡眠
まずは睡眠についての基礎知識を学んでおきましょう。 睡眠には、浅い眠りである「レム睡眠」と、深い眠りである「ノンレム睡眠」の二つがあります。眠りについた直後はノンレム睡眠であり、その後さらに深い眠りへと段階的に入っていきます。そして、一番深い眠りについたあとは、そこから今度は徐々に浮上していき、眠りの浅い「レム睡眠」に到達します。この周期がだいたい90~120分といわれており、一晩に4~5回繰り返されることで(6~8時間程度の睡眠になる)良質な睡眠が得られます。 深い睡眠、寝覚めのいい睡眠が得られるのは90~120分単位で睡眠をとったときです。 つまり、目覚ましを眠りの浅い「レム睡眠」が訪れるタイミングでかけておくことで、頭がクリアな状態ですっきりと目覚めることができます。
食事は床に就く3時間以上前に摂る
消化のために胃腸が活発に動いていると、良質な睡眠の妨げとなります。寝る3時間前には食事はもちろん、間食もできるだけやめたほうが賢明です。 早目の夕飯を摂り、入眠しやすい体を作っていきましょう。 また、体を冷やさない食事も大切です。夏場はとくに気温が上がることから冷たい食べ物や飲み物をたくさん摂ってしまいがちですが、体を冷やすことは不眠につながります。 とくに夏だからといってキンキンに冷えた飲みものなどは摂り過ぎないように心掛け、お腹にはなるだけ常温かもしくは温かい飲み物を摂るようにしましょう。
自律神経を整える
早目に布団に入ったのに寝つきがわるい。たっぷり寝たのにまだまだ眠い。あまり疲れがとれていない。それは眠りの質が良くない証拠かもしれません。そんなときは自律神経を整えてあげるのが効果的。就寝前には熱いお風呂には入らず、39~40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かり、風呂上がりには呼吸を意識して手首や足首を伸ばすといった軽めのストレッチを行うといいでしょう。
夜更かしNG。体内時計のリズムを一定に保つ
みなさんは毎日何時に寝ていますか?高校生であれば23時ごろに寝るのが理想的ですが、学校に塾に習い事などをしていると、帰宅も遅くなり、なかなか思い通りにはいかないものですよね。 それでも帰宅後にゲームをしたり、スマホを触ったりと自分の時間を持ちたいのも本音でしょう。少しぐらいなら構いませんが、夜更かししてまで目を酷使するのはあまりおすすめできません。 とくにスマホは寝ながら触れてしまうため、部屋を暗くしたあとも画面を見続けてしまうことが考えられます。スマホが発するブルーライトは、体内時計を狂わせてしまいます。 生活は一日一日の積み重ねで成り立っています。まずは3日間、12時以降はスマホやゲームを触らないというルールを決めて、それを守ってみてください。その繰り返しで、日々の睡眠はもちろん、生活自体が良質なものとなっていくでしょう。
16時以降の仮眠はとらない
学校が終わり、帰宅の電車やバスのなかでついうたた寝をしたり、家に帰ってから食事をしてそのまま横になっているうちにいつの間にか数時間寝てしまったり…といったことは誰しも経験があるのではないでしょうか。 16時より前にとる15分程度の仮眠は、勉強の能率が上がり、とてもいいものなのですが、それ以降の時間に眠ってしまうと、夜の良質な睡眠の妨げとなってしまう場合があります。 良質な睡眠をとりたいのであれば、夕方どんなに眠くても、家事を手伝ったり、少し外を散歩したりするなどしてなるべく寝てしまわないための環境に身を置くことが大切です。 その眠気は、きちんとした夜の睡眠にとっておけば、スムーズに入眠できるようになります。